山本 晃 先生 (2018年9月11日取材 ポケット・クリエイション)
―― わらしべ保育園では、本園に2人、第二保育園に2人と、計4人の男性保育士が活躍しています。そのうちの一人、山本先生はコンピュータ系企業のサラリーマンから保育士に転身されたということですが、経緯を教えてください。
もともと理系の大学でコンピュータを学んで、そのまま企業に入りました。いろいろ学んだことも多かったんですけど、自分の子どもが生まれたというのもあって、子ども達の成長を見るのがすごく楽しくなりました。それで、学童のボランティアなどを経験して、保育士を目指そうと思いました。
会社員の頃に保育士の資格をとって、家族を何回も何回も説得して、やっと保育士になって今、5年目を迎えました。
―― なぜわらしべ保育園を選んだのですか?
家から一番近かったんですね。「家事もいっしょにやりながら働く」という家族との約束があったので、一番近い保育園を選びました。
家からの近さで選んだので、実際どうかなと最初は不安だったんですけど、わらしべ保育園の一番いいところは、人がいいというか、和気あいあいとしていることが魅力的だと思います。
園長先生を含めて、いろんなことを言いやすい雰囲気なので、すごく感謝しています。
一緒に保育士試験をとった仲間をみていると、一番悩んでいるのは人間関係。その点でわらしべ保育園はすごいいい雰囲気だと思います。
園長が権限を持っていて、「園長に言われることがすべて正しい」みたいな、そういう話もよくきいていたのですごく不安な面もあったんですけど、わらしべ保育園は全然そういうことがなくて、本当にみんな対等な立場というか、そう感じがわらしべ保育園はするので、そこがいいなと思います。
―― 男性保育士が2人ですが、男性ならではの役割などは?
基本的な保育の役割に違いはないですが、男性だからできる仕事とか、自分だからできる仕事というのがあると思うので、そのへんは意識して、自分の得意なところが出せるようにしています。
ただ、男性だからこれをやらなきゃいけないとか、女性だからこれをやらなきゃいけないとか、そういうのはあまり感じたことはないです。
―― もう一人の男性保育士(西谷先生)はどういう存在ですか?
感覚は男目線、お父さん目線というか、彼もお父さんなのでお父さん目線で子どもたちに接することができるので。日ごろ話すのは子ども達の「こういう姿、今日あったよね」とか、普段のたわいもない会話なんですけど、プライベートな話題でもいろんなことを話せる、男ならではの話もできるので、そのへんは助かっています。
わらしべ保育園は、本園にも男性2人、第二にも2人いるので、男性保育士2人体制というのは助かっています。
―― 最近の若いお父さんは、育児に協力的な方が増えたようですね。
自分の子はもう大きいんですが、その幼稚園に行ったときに、「あ、幼稚園って特別なんだな…」と入り込めなかったりしたんですが、今のお父さん方はけっこう保育園に来て、日ごろから会っているお父さんも多いので、自分も心を広げて、行事などにもお父さんが参加できるようにしているので、どんどん入ってきて欲しいなと思います。
今度、「ファミリーデー」というイベントがあるので、ぜひいっぱい来てもらって一緒に踊ったりしたいなと思います。
―― 保育士に興味がある男性にメッセージをお願いします
やっぱりいろんな面で、「保育士をやりたいんだけどできない」っていう男性はいっぱいいると思うんですね。特に、金銭面・経済面でできないという人は多いと思うんですけど、共稼ぎとか家事分担とかもいろいろできると思うので、やりたいと思う人は保育士になれる、そういう社会になってくれればいいなと思います。
「保育園は堅苦しくて難しいな」と思っている男性も多いと思うんですけど、わらしべ保育園は本当に自分の気持ちを出せます。
自分は音楽が大好きなので、子ども達とはギターを弾いて一緒によく歌っています。童謡だけじゃなくて、最近の映画の歌もとりいれながらやってます。子供達が声を出しやすいのはそういう流行りの歌ということもあるので、童謡と並行して歌っていきたいなというのは意識してやっています。
保育園だから童謡だけとか、そういう概念は好きじゃないので。子どもたちは知っているけど先生たちは知らない歌も歌ったりするんですけど、そのへんは自由に、まずはこの時期は楽しんで歌うというのができればいいと思うんで、うまさよりも楽しんで歌うということを意識しながらやっています。
わらしべ第二保育園は「楽しく保育ができる」というのが魅力的なので、そこをぜひ一回見学に来ていただいて見てほしいなと思います。